心室中隔欠損症〜心不全の症状とミルクの飲み方について

先天性心疾患である心室中隔欠損症をもって産まれてきたねこまる。この記事では生後3ヶ月で手術を受けるまで、また手術後の授乳やミルクの飲ませ方の失敗、傾向について書いていきます。

 

心室中隔欠損症心室の穴の影響で心不全の症状(息がぜえぜえ苦しくなって、結果的にミルクの飲みが悪くなる)や肺高血圧の症状が現れる(肺にたくさんの血が流れて血管が硬くなる)疾患です。詳しくはこちら↓

https://www.ncvc.go.jp/hospital/section/ppc/pediatric_cardiovascular/tr04_vsd/

https://agmc.hyogo.jp/department/surgery/cardiovascular/VSD/02

 

小さい穴は自然に閉じることもあるけれど、ねこまる(7mm以上)のように大きい穴を持つ場合、ミルクの飲みが悪くなり大きくなれなかったり、肺高血圧が進行して手術が出来ない状態になる前に手術で穴を塞ぐ必要があります(手術が必要な大きさかどうかは症状により、お医者さん判断です!)。

 

良かれと思った事が間違いだったと気づいた生後2週間(小児循環器を受診するまで)

 

疾患が分かって小児循環器にかかるまでは出産した病院の指導のもと一生懸命母乳をあげていて、足りない分をミルクで補っていました。きっとどの病院でもそうであるように、「頑張って母乳を沢山飲ませるように」と助産師さん達から指導を受け、退院しても2週間一生懸命母乳をあげていました。

 

ところが紹介状を持って小児循環器の病院を訪れると哺乳状況についての聞き取りがあり、一回に片方10分ずつ以上おっぱいをあげている今の状態は、この疾患をもつ赤ちゃんに取ってはとても苦しい事だと知りました。この数週間頑張ってきた事が、自分の娘を苦しめていた…という事にショックを受けた事を覚えています。「母乳は長くとも片方5分に留め、主にミルクで育てる」よう指導を受け、ミルク中心に授乳を始める事になります。

 

母乳とミルクのバランス

 

お医者さんのアドバイスのもと、早速ミルク多めの生活が始まります。生後1ヶ月位で一日のトータルが600mlちょっと(症状により飲む量は異なると思います。)。そのうち100前後を搾乳であげることに。5分ずつは直接母乳OKとされていたものの、直母で赤ちゃんが疲れてしまうというのを聞くと中々気がすすまず…。また、ミルクや搾乳は数字で飲んだ量を把握できるので、現状把握が出来るという点で安心感につながりました。

 

とはいえあんなに可愛い授乳時間。ゼロも悲しい…ので、寝入り前に泣いてしまう時に直母をあげる事に。

 

因みに、夫婦でアプリを共有してミルクの量を把握していたのですが、病院を受診する際にもおおよそどの程度ミルクを飲んでいるか聞かれる為にとても役立ちました☺︎使いやすいものを色々試してみる事をお勧めします。

 

ぴよログ

https://www.piyolog.com

 

ミルク過多の弊害(便秘)

 

体重4キロまで増えれば手術のリスクが少し減るという小児循環器の先生のお話を聞いてから、とにかく沢山ミルクを飲ませて大きくしなくては!と使命感に駆られ、頑張ってミルクをあげていました。ところがミルク中心に切り替えた頃から、踏ん張っては顔を真っ赤にし泣き喚く…便秘に悩まされるようになりました。近所の小児科を受診したり、循環器の先生のお話を総合すると、心室中隔欠損症では全身の血流が悪くなる為元々便秘になりがちで、それに加えてミルクの種類によっては便秘になってしまうそうで。。あまりに苦しそうなねこまるを見て、頑張って搾乳の量を増やすことにしました>_<一日650ml中200程母乳にしたところ、便秘は徐々に良くなって行きました。

 

心疾患の赤ちゃんは哺乳量を自分でコントロールしているという話

 

住んでいる地域での赤ちゃん訪問。電話越しでは「疾患のない赤ちゃんを見るのが基本で、悩みにお答えできるか分からない」と言われていましたが、訪問してきてくれた助産師さんは経験も豊富で色々とお話を聞いてくれました。手術の予定の関係もあり、少し延期して訪問して貰った生後2ヶ月頃、ねこまるはミルクを十分に飲む週と飲まない週のムラが出てきて、親としては不安が増してとても焦っていました。この頃は便秘だけでなく、沢山飲ませると吐き戻すことも増えていました。

 

訪問員の助産師さんは一通りお話を聞いてくれた後、「心臓疾患の子は、飲みすぎて大きくなるとそれもまた心臓の負担になるから、不思議と自分で苦しくないよう飲む量をコントロールしてる事が多いんです」と教えてくれました。そんなことは考えてもなかった!けれど、この説明はとても腑に落ちて、そのお陰で手術前後に少し飲みが悪くなった際にも焦らずに様子を観察できるようになりました。

 

因みにねこまるは手術目前には一度に40ml 程しか飲めなくなったものの、手術を乗り越えた今、一度に140ml、一日に1000ml程飲めるまでに回復しています。

 

手術が終わるまで、いつ飲めなくなるかと不安が募る毎日でしたが、赤ちゃんの調整力を信じる事を教えて貰って、少し肩の力を抜いて過ごすことが出来る様になったのでした。